2013年度第2回例会の奨励賞が決まりました

12月14日に行われた今年度第2回例会の研究発表の中から、以下の3名のご講演に対して奨励賞を授与することが決まりましたのでお知らせします。奨励賞は、例会で行われた発表の中から、若手研究者の特に優れた発表に対して授与されます。

(発表順)
「シロアリの卵塊形成アルゴリズムから見た集団意思決定の強みと弱み」
岩田知歩・小林和也・松浦健二(京都大院・農・昆虫生態)
授賞理由:シロアリの卵塊形成行動メカニズムについて,実験とシミュレーションをうまく組み合わせ,個々のワーカーの意志決定にフェロモンが関わっている と考えられることを示した独創的な研究。プレゼンテーションも視覚的に捉えやすく,ヒトの場合と比較するなど大変分かりやすかった。ワーカーの意志決定に フェロモンがどれほど関わっているのかを実験的に示すことにも今後挑戦して欲しい。

「キノコ食昆虫のメタ群集構造」
小林卓也・曽田貞滋(京都大院・理・動物生態)
授賞理由:群集構造が物理的環境要因と偶然性のどちらにより大きく左右されるのかという一般性の高い問いに対し,材料のもつ利点を十分に活かし,群集サイ ズが小さいほど偶然性に左右されやすいことを野外で実証した。研究の背景に関する説明も適切で,深い知識がうかがわれた。種間の相互作用がどのように群集 の種構成に影響するのかまで踏み込めばさらに質の高い研究となるであろう。

「焼畑熱帯林モザイクにおける植生履歴の広域推定」
藤木庄五郎・西尾尚悟・岡田慶一・北山兼弘(京都大院・農・森林生態)
授賞理由:森林の断片化に関する研究において,これまで得ることが難しかった植生の履歴に関する情報を,衛星画像の解析から高い精度で推定する新しい手法 を開発した。誰もが利用できる衛星画像を用いるという点で応用的価値が高い。空間属性と組み合わせることでどのような解析が可能になるのかなど,今後の展 望をさらに広げられることを期待したい。